果樹栽培・ガーデニングの基本

フサスグリの育て方・栽培方法

スグリ科

ジャムやジュースの材料になる、房状に実のつくスグリの仲間です。


フサスグリ・写真1
フサスグリの花・写真2
フサスグリの実・写真3

※画像をクリックすると拡大します

栽培上のポイント

●できるだけ暑さに強い品種を選 ぶのがポイント。
栽培上の適地

●東北地方以北、中部地方の高地など冷涼地。
栽培上の難易度

●適地であれば、比較的容易。

フサスグリの果樹としての特徴

カーラントともよばれ、スグリと同じような樹高1mほどのブッシュ状の低木です。実はスダリより小さく、房状につきます。寒さには強く、古くから北海道で多く栽培されてきました。食用だけでなく、実が美しいため観賞用としても価値の高い果樹です。

フサスグリの栽培条件と品種選び

寒さにはとても強いのですが、夏の暑さには弱く、夏期に冷涼な気候を好みます。赤い実のなる「レッドカーラント」と黒っぽい実のなる「ブラックカーラント」に大別されます。ブラックカーラントの苗木は一般に市販されていません。

フサスグリの栽培方法

月に植えつけます。ふつう測cm程度の苗木が市販されていますので、植えつけ直
後の剪定はしません。直径・深さとも30cm程度の穴を掘り、掘り上げた士の半量に、同量の完熟堆肥や腐葉土を混ぜて埋め戻し、その上に残りの士を戻します。根を広げるようにして、浅く植えつけ、支柱を立ててしっかりと固定します。植えつけ後はたっぷりと水を行います。

鉢植え

用土は腐菓土3、赤玉土4、川砂1、庭土2。高さ10~20cmで主枝を切ります。植えつけ後、乾燥を防ぐために、鉢土の表面にピートモスや堆肥、バーク片などを敷くとよいでしょう。

極端に水はけの悪い場所でなければ、とくに土質は選びません。夏でも冷涼な地域であれば日当たりがあってもかまいませんが、関東以西の暖地では、北向きの庭や半日陰となるような風通しのよい涼しい場所に植えつけます。

「ブッシュ状仕立て」が一般的です。植えつけ翌年の春以降、地際から新梢がつぎつぎと発生するので、強そうなもの3~4本だけを残して、ほかの枝は切ります。毎年これを繰り返し、3~4年で、1株10本ほどのブッシュ状の樹形に仕立てます。

前年に実を収穫した枝は、冬に株元から切り取り、新梢と更新します。ただし収穫後、新梢が伸びているものは残してもかまいません。枝が混み合うようであれば間引き剪定をして、株元の日当たりをよくします。

植えつけ時に堆肥を与え、その後はとくに施肥を行わなくてよいでしょう。

7~8月にかけて、先端の実が色づいて完熟するのを待ってから、3~4房を一度に指で摘み取るように収穫します。

気温が高いとうどん粉病やハダニの発生が増えるため、注意しましょう。植えつけ後、強い日差しは寒冷紗などで防ぎ、地温が上昇することを防ぐために株元にわらなどを敷きます。春から夏にかけては、水切れしないようにして乾燥を防ぎます。夏の高温・乾燥に弱いため、梅雨明け以降は遮光するとよいでしょう。

前のページへ
次のページへ