フェイジョアの育て方・栽培方法
フトモモ科
食べておいしく花も美しい、寒さに強いトロピカルフルーツです。
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●夏場の水やりに注意。
●関東地方南部以西の太平 洋岸の暖地。
●トロピカルフルーツとしては比較的栽培が容易。
フェイジョアの果樹としての特徴
南米原産の果樹ですが、寒さに比較的強く、カンキツ類の育つ地域なら栽培が可能です。果実は緑色で、熟すと果肉がゼリー状になります。セイヨウナシとモモを合わせたような甘い香りのする、とてもおいしい果実です。開帳性で、枝もよく分岐し、低木性なので樹高を低く保ちながら、2~32mのスペースで栽培できます。
フェイジョアの栽培条件と品種選び
カンキツ類よりも寒さに強い常緑樹ですが、長期の低温や、度重なる霜にあたると、落葉したり樹勢が弱まったりして株が大きくなりません。とくに収穫間際に霜にあたると、果実が腐ってしまうため注意が必要です。土壌は、腐植に富んだ、耕土の深い場所を好みますが、土に対する適応性はとても広いのが特徴です。「クーリッジ」「アポロ」「トライアンフ」「マンモス」などといった品種がありますが、品種によっては他品種の花粉でないと受粉しないものもあります。家庭栽培には、自分の花粉で受粉でき、果実の甘味が強い 「クーリッジ」や「アポロ」が適しているでしょう。
フェイジョアの栽培方法
寒さの去った3月ごろに植えつけを行います。
よく日のあたる、風当たりの強くない場所に植えつけます。
枝を横に広げて仕立てる
「主幹形仕立て」か「半円形仕立て」がよいでしょう。半円形仕立てにする場合は、植えつけ2年目に主枝を2本とし、枝を誘引します。
花芽が枝先に出るため、枝先を切りつめると、翌年春に伸びた枝には花がつきません。成木では切りつめ前刀定をせず、間引き剪定で樹形を維持します。
4月上旬、6月上旬、11月の年3回、配合肥料を施します。
人工授粉で結実させる
自分の花粉で受粉しない品種では、他品種を混植して人工授粉します。また、自分の花粉で受粉する品種であっても、開花期が梅雨の時期に重なるため、人工授粉をしたほうが確実です。
植えつけ後4~5年で、樹勢も落ち着き、着果数も多くなります。そのころから、新梢の基部についたつぼみを2つ残して、それより先は摘蕾します。
12~15℃で1週間追熟させる
収穫時期まで緑色をしているので、収穫適期を見きわめるのがむずかしいのですが、多くは開花後5~6か月で収穫適期となり、手で触るとポロッと取れるようになります。自然落下したものを収穫してもよいでしょう。こうして収穫したものは、12~15℃で1週間ほど追熟すると、フェイジョア独特の味覚を味わうことができます。
病虫害も少なく、耐寒性も比較的強い果樹ですが、根の張りは浅く、横に広がるので、夏場の乾燥期には、庭植えでも水やりの必要があります。