果樹栽培・ガーデニングの基本

ビワの育て方・栽培方法

バラ科

江戸時代に日本に持ち込まれた、中国原産の果樹。生育が旺盛な常緑樹で、九州から新潟県、福島県あたりまで分布します。


ビワ・写真1
ビワの花・写真2
ビワの実・写真3

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栽培上のポイント

●冬に開花するため、剪定の時期と方法が重要。
栽培上の適地

●房総半島以西の太平洋岸の暖地。
栽培上の難易度

●比較的育てやすい。庭木としては東北地方でも栽培できる。

ビワの果樹としての特徴

新潟県や福島県にも分布しますが、つぼみや花、幼栄は低温に弱く、よい果実を作るためには寒地は不適です。花芽は7~8月に太く短い新梢の先に分化し、10月から翌年の2月ごろに開花して花穂を作ります。

ビワの栽培条件と品種選び

「茂木」「田中」「長崎早生」などの品種があります。暖地では品種を選びませんが、冬期にやや気温の低い地域では、晩生の「田中」が適しています。

ビワの栽培方法

ビワは常緑であり、6月、9~10月、3月下旬などに植えつけられますが、一般には3月下旬がよいでしょう。

根は弱酸性に適し、土のなかに酸素の豊富な水はけのよい場所を好みます。また、花や幼栄が低温に弱いので、冬期でも暖かい日だまりのような場所に植えつけます。

ビワの果実は枝先に結実するため、すべての枝先を剪定することができず、樹冠の外周が拡大しやすくなります。庭先でコンパクトに育てるためには、2~3本の主枝を誘引によって横に寝かせ、低樹高にした「開心自然形仕立て」がよいでしょう。

剪定は、9月上旬~中旬、つぼみが大きくなる前に行います。

新芽が伸びる3月に春把を、9月に秋肥として、株の周囲に混合肥料を施します。

少しずつ長期にわたって開花するので、開いた花から順次、筆などで花をなでるようにして人工授粉します。

1つの花房に100ほどの花がつきます。すべての花を結実させると、実が小さくなり、また樹勢も弱ってしまいます。そこで、花房の数が多いときには、開花直前、花の数の多い枝や勢いの弱い枝の花房を切り取り、花房の数を、2分の1~3分の1ほどに減らす必要があります。

摘果の目安は葉25枚につき1果

さらに開花後 (12月ごろ)、1花房に5~6段ある花房を、大栄の品種では基部の2段を、小乗の品種では中間部の3段ほどを残して、取り去ります。寒害の心配がなくなる4月上旬ごろになると、幼栗が肥大をしはじめます。そのころ、菓25枚に1果程度を目安に、1果房あたり2果(大果品種)または3~4果(小果品種)を残して摘果します。

大果品種(田中など)では、1果ごとに、小呆品種(茂木など)は果房ごとに袋かけをします。果皮表面の細かい毛でかゆくなることがあるので、手袋をして行うとよいでしょう。

早生のものでは5月下旬、他のものでも6月中旬ごろから収穫できます。さわやかな淡いオレンジ色が濃くなり、やわらかくなったものから順次収穫します。

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