果樹栽培・ガーデニングの基本

ブラックベリーの育て方・栽培方法

バラ科

赤から黒へと色を変えながら熟すキイチゴの仲間です。ジャム、果実酒、シロップ漬けなど、用途も多様です。


ブラックベリー・写真1
ブラックベリーの花・写真2
ブラックベリーの実・写真3

※画像をクリックすると拡大します

栽培上のポイント

●やや暖かい地 域での栽培に向く。
栽培上の適地

●東北地方、中 部地方の冷涼地。
栽培上の難易度

●比較的容易。

ブラックベリーの果樹としての特徴

世界中に広く分布するキイチゴの仲間です。果実は6~7g、栗色は多くが黒色です。1.5mの低木性で茎が直立するものや、つる性、匍匐性のものがあります。

ブラックベリーの栽培条件と品種選び

家庭栽培にはとげのない品種を

ブラックベリーは、キイチゴの仲間のなかではやや寒さに弱く、熟期が7~9月と遅いので、やや暖かい地方での栽培に向きます。根が浅いため水はけが悪いと湿害を受けやすいのですが、生育期間中は多くの水を必要とするので、保水性と水はけのよい土壌が適しています。多くのブラックベリーは茎に鋭いとげがあり、家庭での栽培には向いているとはいえません。しかし、とげの短い品種やとげのない品種もあり、「ソーンフリー」や「ソーンレスエバーグリーン」、赤実でたくさん実をつける 「ボイセンベリー」などの品種が家庭栽培に向きます。

ブラックベリーの栽培方法

3月が植えつけの適期です。ポット苗であれば9月に植えつけることもできます。

日当たりを好むため、よく日のあたる場所に植えつけます。ただし、夏の日差しの強い時期には半日陰になるような場所を選びましょう。そのような場所がない場合は、夏場に半日陰をつくる工夫が必要です。水はけと保水性があれば、それ以外の土質はあまり選びません。

トレリスに誘引して「垣根仕立てに」

ブッシュ状の「株仕立て」が一般的ですが、トレリスを利用して、「垣根仕立て」にすると、日当たりもよくなって、管理や収穫がしやすくなります。直立怪のものは扇形に、つる怪のものはトレリスにからませるように誘引するとよいでしょう。

3~4年で株を更新

株元から新梢(シュート)が発生して生長し、葉腋に混合芽(花芽と葉が芽が一緒になったもの)を分化し、翌年にその芽が伸びて先端部に果実をつけます。剪定の適期は12~2月です。混んだ部分を間引いたり、シュートを更新したりなどが中心の作業となります。3~4年たった枝は実つきが悪くなるので、株元から切り取り、新しいシュートに更新しましょう。

収穫後に配合肥料を控えめに施します。

自分の花の花粉で受粉するため、基本的に人工授粉の必要はありません。

ヘタごと収穫する

熟すと果色が赤から黒色に変化します。赤実の品種は濃い赤になります。ラズベリーと異なり、果実と花托が離れません。収穫のときは、へタごと摘みとります。

その他

果実が熟す時期に雨が多いと灰色カビ病の発生が増えます。コウモリガやカイガラムシなどの害虫による被害にも注意します。

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