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●乾燥を防ぐ株元のマルチング と、収穫期の雨から守る工夫が大切。
●東北地方以北と中部地方の高 冷地。
●低木性で栽培は比較的容易。
ラズベリーの果樹としての特徴
栽培品種として欧米で改良されたキイチゴの仲間です。直立性または半直立性で株立ちし、耐寒性が高く、やせた土地でもよく育ちます。実も多くつけ、家庭でも比較的育てやすい果樹です。茎にはとげがありますが、品種によってはとげのないものもあります。
ラズベリーの栽培条件と品種選び
「インディアンサマー」と「ゴールデンクイーン」がおすすめ
マイナス20℃といった低温にも耐え、耐寒性は強いのですが、夏の暑さと乾燥には弱いため、夏でも比較的冷涼な気候が向きます。春と秋の2度収穫できる「インディアンサマー」や、果実が黄色い「ゴールデンクイーン」などが家庭栽培向きの品種です。
ラズベリーの栽培方法
関東以西の暖地では12月、東北地方以北では3~4月が植えつけの適期ですが、9月植えもできます。植えつけ後は、乾燥を防ぐために、わらや落ち葉、段ボールなどを株元に敷きます。
夏には明るい日陰を好む
夏には明るい日陰になり、そのほかの季節は日当たりがよく、強い風のあたらない場所に植えつけます。水もちと排水の両方がよく、有機質に富んだ土壌が適しています。
トレリスを使って日当たり良く
「ブッシュ状」や「株仕立て」にもしますが、トレリスなどを使って「垣根仕立て」にすると日当たりもよくなり、管理しやすくなります。
結実した枝は収穫後に間引く
地際から新梢が伸びて葉腋に芽がつきます。芽は翌年に伸び、その先端部に実を結びます。結実した枝はその年の秋までに枯れてしまうので、冬には株元から間引きます。勢いよく伸びた新梢の先端は、5月に高さ60~70cm程度で切りつめ、側枝の発生を促します。
植えつけ時に堆肥などの有機質肥料を施したあとは、冬に、窒素、リン酸、カリが等量含まれた化成肥料を与えます。
自分の花粉で受粉できるため、品種を植えるだけで結実します。結実を確実にするためには、筆先で花をなでるようにして人工授粉するとよいでしょう。
雨よけの工夫が必要
収穫時期が梅雨と重なり、果実が雨にあたると傷みます。花が咲き終わったあとに、雨をよける工夫をしましょう。ラズベリーは、ブラックベリーと異なり、果実と花托がきれいに離れます。