果樹栽培・ガーデニングの基本

果樹の土作り

果樹栽培にとって、土作りはその後の根の生育を左右するとても大切なものです。肥沃で水はけのよい土づくりから、果樹栽培がはじまります。

深く掘り返して土地を改良

果樹の土作り
庭植えの栄樹の生長にとって最も大切なのは、土中に広く深く根を張るスペースがあることです。根が深く張っていればいるほど、広い範囲から水分や養分、酸素を吸収できます。そのためには、肥沃な土であり、なおかつ水はけのよいことが条件となります。土作りに最も適しているのは、冬期です。寒さで土のなかの成分が凍って風化し、土質が改善され、春にはよい土となります。土が深くやわらかいほうが、根がよく張るので、植えつけ前に何度か粗く耕しておきましょう。また深く掘り返すことによって生長に適した土地に変えることができます。家庭果樹の場合は、50cmの深さを目安に掘れるところであれば十分です。土を掘り返したら、ピートモス、バーク堆肥、落ち葉などを土に混ぜておきましょう。土作りは木の植えつけ前に行いますが、1年目は植えつける場所だけを行い、その後数年かけて徐々に庭全体の土づくりをしていきます。

鉢植えは赤玉土と腐葉土が基本

鉢植えの用土は、水はけ、通気性、保水性、保肥力のよい土が適しています。いちばんよいのは、その樹種が自生している土地の土を使うことですが、それがむずかしい場合は、その条件に近い土を選ぶか、作ることになります。一般に赤玉土に腐葉土を混ぜて使います。腐葉土は、落ち葉を主体として、わら、野菜くずなどを堆積して腐らせたもので、有機質をたくさん含んでおり、果樹や実もの野菜、水分を多く必要とする根の弱い草花の鉢植えの用土に使われます。用土は植え替えに使用する1か目前に混合し、握って崩れない程度の水分を含ませて日当たりのよい場所に盛り、ビニールシートなどで腐い、2回くらい切り崩してよく混ぜてから使用します。