オリーブの育て方・栽培方法
モクセイ科
最良の植物油として知られるオリーブオイルは、オリーブの果実をしぼったものです。オレイン酸、バルミチン酸、リノール酸などが含まれます。
※画像をクリックすると拡大します
●雨に弱いため、とくに 若い木は雨よけが必要。
●関東以南。
●気候があえば、比較的容易。
オリーブの果樹としての特徴
小アジア、地中海沿岸が原産の常緑樹で、木肌が白く、銀を帯びたような緑色の葉が美しく、果樹としてだけでなく、観葉植物としても人気があります。生育適温は15~20℃で、カンキツ類の多くと似ていますが、ウンシュウミカンよりもやや耐寒性があり、関東以南であれば庭植えができます。ただし、花芽が分化する1月に、平均気温が10℃以下になるような場所でなくてはなりません。
オリーブの栽培条件と品種選び
日当たりを好み日照時間が長いほどよく育ちます。乾燥にも比較的強い樹木です。粘土質で排水が極端に悪い場合や、砂質できわめて保水・保肥の悪い場合を除けば、あまり土質を選びません。品種は数多くありますが、家庭栽培では、「マンザニロ」「ミッション」 「セラピノ」といった品種が向いています。自分の花粉では結実しないため、花の時期の異なる品種を混植するか、高接ぎして育てます。
オリーブの栽培方法
3~4月上旬に植えつけます。石灰を好むため、植えつけの2週間以上前に、植えつけ場所に苦土石灰を適量よくすき込んでおきます。
日当たりがよく、排水のよい場所に植えつけます。
株元に近い部分から主枝を2~3本出した低い「杯状仕立て」 にします。
新梢は先を2~3芽切りつめます。芽吹きがよく、剪定を強く行っても太枝から芽がよく出ます。樹高が高くなったら、丈夫な太い枝を思い切って短く剪定し、樹高を2mほどに維持します。多く発生する小枝や徒長枝、軟弱な枝は間引いて、樹内の日当たりと風通しをよくします。
毎年2月、窒素、リン酸、カリを同じ割合ずつ含んだ有機質肥料を、1株あたり200~300gほど、株から50cm離れたところに溝を掘り、施します。
基本的に摘果は必要ありませんが、実がつきすぎると小果になるので、1果あたり10葉以上になるように、適蕾摘果します。
果実は完熟すると黒紫色になります。塩蔵する場合はまだ完熟前の緑果を収穫します。