アボカドの育て方・栽培方法
クスノキ科
栄養価は果実中ナンバー1。トロに似た味わいの森のバターです。
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●冬の風に弱いので、防寒・ 防霜対策をしっかりと。
●関東南部以南。
●病虫害と寒さには比較的強いが、温度・肥料管理がやや難。
アボカドの果樹としての特徴
熱帯アメリカ原産の常緑高木です。果実に甘みや酸味はなく、全体の20パーセントが脂肪分という、濃厚な味わいです。その脂肪分の大部分は植物性の不飽和脂肪酸で、コレステロールの心配もありません。ビタミンやミネラルのバランスもよい健康的な食品です。
アボカドの栽培条件と品種選び
鉢植え栽培がおすすめ
生育に適した温度は25~30℃、冬期には最低気温が5℃以下にならないように温度管理をします。熱帯性ですが、比較的寒さに強く、ウンシュウミカンが栽培できる地域ならば庭植えも可能です。ただし、冬の寒風には弱いので、防寒対策を十分に行わなければなりません。家庭では、鉢植えで栽培するほうがよいでしょう。春から秋にかけての生育期には、屋外で直射日光にあて、冬は日当たりのよい室内で栽培します。霜が降りる前に段ボールやビニールシートで株を覆うなど、室内でも防寒対策が必要です。自分の花粉では結実しないので、実をとるには2品種を栽培します。「フェルテ」と「メキシコラ」などが比較的寒さに強い品種です。
アボカドの栽培方法
赤玉土6、腐葉土2、川砂2の割合でつくった用土に植えつけます。植えつけ後、苗を鉢とほぼ同じ高さで切りつめます。
毎年3月に、油かすなどでつくった玉肥を4~5個置き肥します。肥料が多すぎると高木化するので、注意しましょう。
鉢土の表面が乾燥したら、たっぷりと水やりします。夏の乾燥期には、水不足にならないように、とくに注意が必要です。
植えつけから3年ほどは切りつめ剪定を繰り返し、「模様木仕立て」にします。成木になったら、混み合った枝を取り除き、日当たりと風通しをよくする間引き剪定が中心となります。
自分の花粉では結実しないので、2品種を近くに置いて栽培するか、人工授粉します。
種子からでも栽培できる
生命力が旺盛で、種子から育てることもできます。果実を食べたあと、乾燥する前に、苗の植えつけと同じ用土に種子をまくと、翌年の春までには60~70cmほどの苗になります。