ハッサクの育て方・栽培方法
ミカン科
アマナツより小型で、大型カンキツ類のなかでは甘味が強いです。
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●大きな実をならせるには授粉樹が必 要。
●関東地方南部以西の太平洋岸の暖地。
●樹勢が旺盛で病虫害にも強く、温暖な地であれば栽培は容易。
ハッサクの果樹としての特徴
広島県で発見された晩生の大型カンキツ類です。樹勢が旺盛で生育が早く、枝が粗に発生し、大木になりやすいのが特徴で、カンキツ類のなかでは栽培に広いスペースが必要な種類です。自分の花粉でも受粉しますが、その能力が低く、1本だけで栽培すると種子のない小さな果実になります。開花時期が同じで花粉の多いナツミカンを混植すると、種子の多い大型の果実が実ります。
ハッサクの栽培条件と品種選び
耐寒性はウンシュウミカンよりも劣りますが、厳寒期前に果実を収穫すれば、ナツミカンよりやや気温の低い場所でも栽培できます。ハッサクは1種しかなく、品種はありません。
ハッサクの栽培方法
3月下旬、寒さが去ってから植えつけます。萎縮病にかかりやすいため、苗木を購入するさいには、萎縮病にかかっていない苗木を選ぶようにします。
冬の冷たい風を避けるような、日当たりのよい南向きの場所に植えつけます。
「主幹形仕立て」「半円形仕立て」などがあります。
厳寒期を過ぎた2~3月に行います。強い剪定は避け、間引き剪定を主体に行います。
3月上旬、6月上旬、11月の年3回、配合肥料を施します。
5月の開花時に、ナツミカンの花粉で人工授粉すると、大果が実ります。
7~8月、1乗に60~80葉となるように、発育の悪いものや、1か所に多く実りすぎたものなどを摘果します。
マイナス4℃ほどの低温にあうと果実が凍結し、実がスカスカになったり苦味が増したりして食用に適さなくなります。12月下旬~1月初旬に収穫し、5℃程度の場所に1~2か月貯蔵してから食べるとおいしく食べられます。