園芸植物病害虫図鑑

炭疽病・晩腐病(糸状菌病)

発病の部位によって、さまざまな症状がみられます。


炭疽病・晩腐病・写真1
炭疽病・晩腐病(果実)・写真2
炭疽病・晩腐病(葉・果実)・写真3

※画像をクリックすると拡大します


前のページへ
次のページへ

炭疽病・晩腐病の症状の特徴

黒い粒状の小点を含んだ病斑を生じる

病原菌は糸状菌の一種の炭症病菌で、葉に、縁が褐色でなかが灰白色の円形の病斑を生じ、のちに病斑の中心部に黒い粒状の小点やサーモンピンクの粘質の小さなかたまりが出てきて、葉が枯れた状態になります。茎や枝に発病すると、紡錘形や楕円形の斑点が生じたり、茎や枝が枯れたりします。花弁や果実にも発生します。ブドウでは成熟期の果実で発病し、晩腐病とよばれています。早生ミカンでは、日焼けを受けた果実に発病して、落果します。

炭疽病・晩腐病の対策

発生初期には薬剤散布を

病気の発生した枝葉、株は切り取り、あるいは抜き去って、焼却します。発病初期から、トップジンMゾル・水和剤、マンネブダイセンM水和剤、ダコニール1000を、1週間おきに2~3回散布します。

炭疽病・晩腐病の予防法

風通しをよくして、剪定した枝は焼却する

枝が混み合ってきたら、不要な枝を切って風通しをよくしましょう。樹木の場合は剪定した枝で病原菌が繁殖し、伝染源になるので、剪定した枝や枯れ枝などは焼却処分しましょう。

炭疽病・晩腐病にかかりやすい植物

●ダイコン●ハクサイ●ニラ●ニンジン●ホウレンソウ●レタス●コマツナ●キャベツ●ピーマン●キュウリ●ネギ●オクラ●カーネーション●カンナ●キンギョソウ●シュッコンカスミソウ●ケイトウ●ベゴニア●スターチス●マリーゴールド●ミヤコワスレ●コスモス●ゼラニウム●デルフイ二ウム●ホウセンカ●チューリップ●スイートピー●アスター

炭疽病・晩腐病にかかりやすい植物

●アオキ●アジサイ●ヘデラ●ツバキ●シャクヤク●ツツジ●カンキツ類●ウメ●イチジク●カキ●モモ●トマト●キュウリ●ホウレンソウ ●ユリ●キンセンカ●ベゴニア●バンジー●ニチニチソウ●キンギョソウ●カトレア●デンドロビウム●コスモス●ストック●スイートピー●スターチス ●ファレノブシス●ゼラニウム●ダリア


前のページへ
次のページへ