スイートコーンの育て方・栽培方法
とりたての甘みとやわらかさが格別です。
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●元肥をたっぷり施す
●十分に暖かくなってから種まきを行う
●種まきから収穫までの害虫対策をしっかりと行う
スイートコーンの特性
収穫から1時間で甘みが半減するといわれるスイートコーンは、とりたてをゆでたり焼いたりして味わいたいものです。原産地の南アメリカなどでは粉状にして、主要な穀類の一つとして食べられています。
スイートコーンの品種
甘みが強く、食感のやわらかいものが好まれています。「ハニーバンダム」が代表種です
が、最近は黄色と白色のまだらの実で、より甘くやわらかい「ピーターコーン」や「ゆめのコーン」「キャンベラ86」の人気が高まっています。粒が黄色・白色・紫色のトリカラー系の品種には「ウッディーコーン」があります。また、ポップコーンに向いた品種も出ています。
スイートコーンの栽培方法
種まきから収穫まで約3カ月と成長期問が短いため、肥沃な土地でなければ、よい収穫が上げられません。あらかじめ、元肥をたっぷり施しておくことがたいせつです。水はけのよい軽い土質を好むので、やや乾燥ぎみに育てます。
日当たりのよい場所に幅60~70cmの畝をつくり、深さ10~15皿の溝を掘ります。1株あたり堆肥、化成肥料各2握りとなるように施し、土を埋め戻します。ポリマルチをすると成長が速まり、収穫までの期間を1週間以上短縮できます。
高温を好み、低温に弱いので遅霜の心配がなくなる4月下旬にまきます。溝の上に株間30cmとなるように1カ所3~4粒ずつ点まきします。ハトやカラスに食べられないよう覆土は2~3cmし、よく押さえたら4~5日、芽が出るまで寒冷紗などでおおっておきます。
20cmになるまでに間引いて、1カ所1株にします。
草丈30~40cmになったら、化成肥料を1株あたり1握り追肥し、畝間を軽く耕して土寄せをします。根元から出る腋芽は、勢いのないものは放任します。
発芽後、雌穂が2~3本つきますが、いちばん上のものが最も大きくなります。下のほうの小さな雌穂は、綿糸(ひげ)が出るころとり除きます。茎の先端についた雄穂から花粉が落ち、受粉すると絹糸が茶色くなります。
スイートコーンの収穫
絹糸が黒くならないうちに、実をさわってみて、かたく充実していたら、つけ根を切りとります。すぐに食べられないときは、実がなっていた状態に立てておきます。エチレンガスの発生を抑え、少しでも鮮度を保つためです。
スイートコーンの病害虫
アブラムシなど害虫が多発しやすいので、防除対策が収穫を大きく左右します。種は中にもぐり込むタネバエの幼虫、苗は食害するイネヨトウ、茎は途中から折れて枯らすズイムシ(アワノメイガなどの幼虫)、雄花の開花以降は食害が多いアワノメイガ、アワヨトウなどがつきやすくなります。アワノメイガが発生すると雄花が白くなるので、満開になったところで切りとり、エルサン、デナボン、パダンなどを散布します。アワヨトウとアブラムシにはディプテレックスを散布します。また、実が小さいうちはカラスよけも重要になります。