ヘチマの育て方・栽培方法
学校教材に化粧水と見直される野菜です。
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●ウリ科は連作を避ける
●肥料は元肥を重点に
●加湿地や乾燥地は避ける
ヘチマの特性
自生地の東南アジアや沖縄では食材としておなじみですが、最近は小学校の理科教材としてたわし作りが行われたり、つるから出る液が化粧水に利用されたりという方面で注目されています。棚からぶら下がるくびれた実は、夏の風物詩といってもいいでしょう。繊維が多く、糸ウリともいいます。
ヘチマの品種
食用種と繊維を利用するための繊維種に分けられます。繊維種のほうがよく出回り、実が30cmぐらいから2m近く伸びるものまで、いろいろな品種があります。
ヘチマの栽培方法
日当たりを好みます。連作障害が出やすいので、ウリ科を植えていない場所を選びます。
発芽温度が25~28度と高いので、4月下旬以降にポットまきをします。肥沃な土を好むので、園芸用土などを使い、一晩水につけたタネをまいたら、ビニールでおおうなどして保温します。本葉2~3枚になるまで、暖かい場所で管理します。育苗日数は4号ポットで50日前後です。
5月上旬以降、気温が安定してから草丈40~50cmの首を植えつけます。市販のポット苗を入手して植えてもいいでしょう。1株でも1坪分ぐらい伸び広がりますが、複数植えるときは3mは株間をとります。元肥として1株あたり堆肥20kg、1B化成1kg、骨粉1kgを幅広く、深く施します。巻きひげが巻きついて大きくなるので、本葉5枚ぐらいで支柱を立てます。棚づくり、壁面づくりなど、仕立て方に合わせます。
親づるを摘芯し、3~6本の子づるを発生させ、つるの配置を均等にします。15節以上になると、そこから出る孫づるやひ孫づるに、雌花が咲いて結実します。
丸いつぼみは雄花が咲きます。その花粉を、細長いつぼみの雌花が咲いたところにふれ、授粉させます。結実には、水切れさせないことも重要です。
ヘチマの収穫
繊維をとるなら、果皮が黄色く実が軽くなったころにします。10日ほど水をとりかえながらつけておくと、果皮が腐ってするりとむけます。種をとり出して洗い、乾燥させると繊維になります。11月ごろまでそのままにしておけば、水につけなくても皮が破れます。
ヘチマの病害虫
つる割れ病などは連作をしないことが重要です。