園芸植物病害虫図鑑

菌核病(糸状菌病)

気温18~20℃の比較的低温・多湿条件の春・秋に発生が多くみられます。


菌核病(キャベツ)・写真1
菌核病(株)・写真2
菌核病・写真3

※画像をクリックすると拡大します


前のページへ
次のページへ

菌核病の症状の特徴

不定形の黒いかたまりができる

茎の途中が菌核病菌に侵され、その部分が腐敗するようにやや軟化し、そこから上が枯れてしまいます。進行すると、病変部は褐色から黒色に変化し、湿度が高いとその部分に白い綿のようなカビが生え、のちに病斑部にはネズミの糞のような黒い不定形のかたまりができます。これは菌糸がかたまった菌核とよばれるものです。

菌核病の対策

発病の初期に対処することが重要

発病に気づいたら、1週間おきに2~3回、トップジンMゾル・水和剤やロブラール水和剤などを散布します。菌核が伝染源となるため、病変部は菌核ができる前にとりのぞきま
す。とりのぞいた茎は、焼却します。

菌核病の予防法

連作を避けて排水も改善

薗核病菌は土の中で長く生きているため、菌核病が発生した土地では連作を避け、この病気が発生しやすい植物は植えないことが重要になります。この病原菌は18~20℃の気温と多湿状態を好むため、排水の悪い土地はそれを改善し、間隔をあけて植えつけ、風通しをよくします。また、葉が茂りすぎるのを避けるために窒素肥科を控えめにして栽培し、降雨がかからないような工夫、葉に直接灌水しないようにするなどして予防します。

菌核病にかかりやすい植物

●ジンチョウゲ●ツバキ●シャクヤク●ウメ●モモ●イチゴ●エンドウ●キャベツ●キュウリ●ピーマン●ダイコン●ニンジン●ナス●ネギ●ハクサイ●レタス●ガーベラ●カーネーション●キク●キンギョソウ●キンセンカ●グラジオラス●ジ二ア●スターチス●デージー●ニチニチソウ●マーガレット●スイセン●スイートピー●ストック●ダリア●チューリップ●ヒマワリ●ペチュニア●フリージア


前のページへ
次のページへ