園芸植物病害虫図鑑

毛虫類

チャドクガ、モンクロシャチホコ、アメリカシロヒトリ、ヒメシロモンドクガ、モンシロドクガ、マメドクガ、オビカレハ、ドクガ、クワゴマダラヒトリ、マツカレハ(マツケムシ)、マイマイガ(ブランコケムシ)など

大発生すると、樹木を丸坊主にすることもある、毛の長い幼虫です。

ヒメシロモンドクガ(毛虫)・写真1

ヒメシロモンドクガ

オビカレハ(毛虫)・写真2

オビカレハ

チャドクガ(毛虫)・写真3

チャドクガ

※画像をクリックすると拡大します


前のページへ
次のページへ

毛虫類の症状の特徴

集団で葉を食害する

毛虫はおもに蛾の幼虫で毛の長い害虫をいいます。種類によりさまざまな植物につき、単独、あるいは集団で薬や花を食害します。大量に発生したときには葉脈を残して葉を食べつくしてしまいます。年に2~3回発生し、多くは卵の状態で越冬します。成虫である蛾は一般に夜に活動して、葉の裏に数百個の卵を塊で産みつけます。そのため孵化したての幼虫は群生して葉を食べるので、被害も大きくなります。群生しているものは成長に伴って分散していき、それと同時に被害の範囲も広がります。食害による植物への被害も非常に大きく、なかにはチャドクガのように毒のある毛をもっている種類もあり、人に対する被害もあります。

毛虫類の対策

幼虫が小さいうちに駆除

孵化直後は集団で集まっていることが多いので、そのような部位を見つけたら、横ごと切り取って処分すると、効果的に駆除することができます。このとき、葉から落とさないように静かに切り取ります。大きく成長してからでは薬剤の効果も低下するので、薬剤を使う場合は、幼虫が小さなうちに防除をすることが重要になります。

毛虫類の予防法

冬期に卵塊を駆除

卵で越冬する種類のものであれば、冬期に葉の裏をよくチェックし、卵塊を見つけて葉ごと取り去れば、その後の発生を減らすことができます。

チャドクガの被害の多い植物

●ツバキ●サザンカ

モンクロシャチホコの被害の多い植物

●サクラ●二レ●クヌギ●ウメ●リンゴ

アメリカシロヒトリの被害の多い植物

●サクラ●カエデ●ミズキ●フジ●ケヤキ●リンゴ●カキ

ヒメシロモンドクガの被害の多い植物

●サルスべリ●イチジク●カキ●リンゴ

モンシロドクガの被害の多い植物

●フジ●ウメ

オビカレハの被害の多い植物

●サクラ●バラ●サンザシ●ヤナギ●二レ●クヌギ●ウメ●モモ

ドクガの被害の多い植物

●サクラ●カエデ●ツツジ●カシ●バラ●ウメ

クワゴマダラヒトリの被害の多い植物

●サクラ●モモ(ハナモモ)●ツツジ●クリ●カンキツ類●リンゴ●ウメ

マイマイガ(ブランコ毛虫)の被害の多い植物

●カシ●サクラ●カエデ●カキ●ウメ●リンゴ●クリ


前のページへ
次のページへ