園芸植物病害虫図鑑

ハムシ類

ウリハムシ、キスジノミハムシ、テントウノミハムシ、クロウリハムシ、ダイコンサルハムシなど

葉を食害して孔をあけ、根を食害して立ち枯れを引き起こします。

ウリハムシ(害虫)・写真1

ウリハムシ

キスジノミハムシ(害虫)・写真2

キスジノミハムシ

テントウノミハムシ(害虫)・写真3

テントウノミハムシ

※画像をクリックすると拡大します


前のページへ
次のページへ

ハムシ類の特徴

葉や根を食害する甲虫

ハムシとよばれる害虫は種類が多く、その被害もさまざまですが、大別すると、成虫、幼虫とも葉を食害するテントウノミハムシ、フジハムシなどと、成虫が葉を、幼虫が根を食害するウリハムシ、キスジノミハムシなどに分けられます。中でもウリハムシやキスジノミハムシは被害が多く、防除の重要な害虫です。ウリハムシは、体長7mm程度、黄色の甲虫で、成虫は葉の表面を、円弧を描くように浅く食害します。食害を受けた部分は半透明のすかし状になり、やがて褐色に変化して抜け落ち、丸い孔となります。被害が多いと葉は孔だらけになってしまいます。さらに、菓だけでなく、花弁も食害します。成虫は株の近くの浅い土中に産卵し、孵化した幼虫は根を食害します。根を食害された株は、日中はしおれ、夕方には回復することを繰り返し、最後には立ち枯れてします。キスジノミハムシは黒地に黄色い帯のある甲虫で、成虫が葉を食害して小さな孔をあけます。幼虫は土中にもぐって根を食害します。

ハムシ類の対策

午前中に探して成虫を捕殺する

成虫は見つけしだい捕殺します。動きの活発な日中ではなく、午前中の気温の低い時間に探すようにすると効率的です。薬剤を使用する場合は、成虫の発生を確認してから1週間おきに3~4回、マラソン乳剤、オルトラン液剤・水和剤など作物に登録のある薬剤を散布します。幼虫の駆除には、これらの薬剤を6月中旬に1回、株元に流しこみます。

ハムシ類の予防法

成虫の飛来から守る

苗にはポリエチレン製のキャップをかけ、生育後は寒冷紗をかけて成虫の飛来から株を守ります。また、銀色のポリエチレン製フィルムで土の表面を覆うと、成虫の飛来を避られます。

ウリハムシの被害の多い植物

●キュウリ

キスジノミハムシの被害の多い植物

●ダイコン●ナス●トマト●ピーマン●ハクサイ●キャベツ

テントウノミハムシの被害の多い植物

●キンモクセイ

クロウリハムシの被害の多い植物

●キュウリ●カンキツ類

ダイコンサルハムシの被害の多い植物

●ダイコン●キャベツ●ハクサイ●コマツナ


前のページへ
次のページへ